「買った」より「行った」が話題になるIKEAの楽しさ
2009年11 月 5日 (木) ブログトレンドウォッチ
家具専門店の「IKEA」が、8月から1450品目を平均25%値下げした。これを受け、家具業界の低価格競争が過熱するのではとの見方もされている。
IKEAは、「ホームファニシング」( 大型家具の他にも、食器やタオルなどの生活用品まで含めた家庭用品全般)が一箇所で揃えられるというスタイルと、納得度の高いコストパフォーマンスを実現している点で「ニトリ」と競合視されることが多いが、この2社のブランドイメージに違いはあるのだろうか?
それぞれの書き込み数推移を比較してみた。
【ブログクチコミサーチ BY Kizasiを使用】
全国の店舗数は、IKEAが5店舗、ニトリは194店舗(09年8月時点)。店舗数からしてニトリの方が集客条件がよいはずだが、過去2年間の書き込み数を見る限り、ニトリがIKEAを上回ることはない。
なぜだろう?ニトリよりも店舗数が少ないIKEAがブログで話題になる理由を探るため、ブログから消費者行動を探ってみた。
【ブログクチコミサーチ BY Kizasiを使用】
すると、ニトリは来店(26%)よりも「購入したこと」(35%)が書き込まれる傾向があるのに対し、IKEAは、購入(25%)よりも「来店したこと」(40%)が話題になっている。
では、次に「買った」「行った」について、実際どのようなことが語られているのか具体的に調べてみたところ、

- ニトリ
引越しで寝具を買いそろえるなど、暮らしの中で必要性が生じたものを買い求めに行く
- IKEA
高速を使ってまで遊びに行く、そこで気に入った雑貨などを購入するといった、レジャーの一環
といった様子が見えてきた。(その他両社共通してベッド・棚・テーブル・カーテンなどのインテリア家具類は多く語られている。)
さらに、各社へのイメージを調べてみると
【ブログクチコミサーチ BY Kizasiを使用】
ニトリは「安い」の書き込み割合が13%ある一方で、「楽しい」は4%にとどまっている。
一方、IKEAはニトリには劣るものの「安い」が9%、「楽しい」はニトリの2.5倍である10%と高く、安さと楽しさを兼ね備えたイメージが持たれていることが分かる。
ブログから見えてきたのは、
■ 「お値段以上」のCMでお馴染みのニトリは、安いイメージを形成し、来店→購入に直結させる実質的な様子
■ テーマパークをも彷彿させるIKEAは、遠隔からも集客できる力を発揮しており、買い物のプロセスまで楽しめる仕組みを実現している様子
つまり、「何かをニトリで買った」、「IKEAでレジャーを楽しんだ」という様子が特徴的に書かれていることが分かった。
事実、IKEAではレストランやショールームなど買わなくても楽しめる施設がそろっている。
このように、顧客のワクワク感など情緒的な部分を刺激しテンションを上げ続けていることがブログのネタとして書かれる要因となっているといえるのではないだろうか。
毎年8月に新しくなるIKEAのカタログが家庭にポスティングされる時期になった。今年は「PSコレクション」という新ラインの商品も揃え、ますます話題になるかもしれない。
こういった手法は、流通やサービス業でも応用できるのではないか?
IKEAの店舗運営、プロモーションを参考にブログで話題になるような店舗作りをしてみるのも面白いかもしれない。(高宮真琴)



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